EPS工法(発泡スチロール土木工法)とは、大型の発泡スチロールブロックを機械式駐車装置を解体したピット内に積み重ね、最後にコンクリートで舗装する工法です。材料が発泡スチロールのため、軽量で地盤に対する荷重を抑えることができます。
耐圧縮性、耐水性および積み重ねた場合の自立性を確保できる優れた工法で、紫外線にさらされなければ半永久的に状態を維持することが可能です。
敏建ではアキレス株式会社との提携によりEPS工法が施工可能となりました。
発泡スチロールの密度は土砂やコンクリートの約1/100です。EPS工法を軟弱地盤上の盛土として適用する場合、ピット内の荷重を大幅に低減でき、軟弱地盤の沈下、支持力不足などの問題を解決できます。
発泡スチロールは水と結合しない撥水性材料です。各種の地下水位条件に対して吸水性を経年的に測定した結果、吸水量は少なく、ほとんど水の影響はありませんでした。
ピット内に地下水がたくさん溜まると、浮力によってコンクリートが壊されるケースがありますが、EPS工法では耐水性のある発泡スチロールを敷き詰めるので地下水によるコンクリート破壊が起こりません。
発泡スチロールブロックの積み重ねには大型建設機械が必要なく人力での施工が可能です。施工速度が早く、軟弱地盤上や大型機械の使用が難しい所での施工が容易になります。
また、発泡スチロールブロックは現地で簡単に切断できるため地形に対応した加工が容易です。
完成後の地盤沈下を低減し、メンテナンスフリーなため経済的です。EPS工法は材料の特長と施工性を地盤条件、施工条件に応じて組み合わせることにより、用地および周辺環境対策、さらには工期の短縮など直接設計段階では計上できない多くの経済性を持ち合わせています。